年越し赤トンボ

北風が多少強めながらも、好天に恵まれた四万十地方の年明け。

気がかりな年越し赤トンボは1月3日現在、キトンボ♂1頭の生存が確認できています。昨2日には、左前バネ中央部が大きく欠損したA個体と、左前バネを除く3枚の羽先端近くに小さな欠損があるB個体の♂2頭の健在が確認されていて、今日姿を見せた個体は、多分A個体だったと思います。ちなみに、両個体は昨年12月19日から追いかけているものです。ただ、年末30日まで健在だったヒメアカネ1オスは行方不明で、年越し失敗濃厚です。
なおキトンボについては、引き続き「追っかけ」を続けたいと思います。

239A9805赤トンボ浴陽ポイント2018・1・1トンボ王国 239A9927キトンボ♂2018・1・2トンボ王国 239A9822キトンボ♂2018・1・1トンボ王国 239A9945キトンボ♂2018・1・2トンボ王国
 観察ポイント      キトンボ♂ A個体       同 B個体

 初春ならぬ早春のような陽気に誘われ、成虫越冬中の昆虫もポツポツと姿を見せる中、非成虫越冬種のツマグロヒョウモンも♀1頭もまだ頑張っています。

   239A9810ムラサキシジミ2018・1・1トンボ王国  239A9814キタキチョウ2018・1・1トンボ王国  239A9932ツチイナゴ2018・1・1トンボ王国  239A9943ツマグロヒョウモン♀2018・1・1トンボ王国
    ムラサキシジミ    キタキチョウ  ツチイナゴ  ツマグロヒョウモン

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by 杉村光俊  at 16:07 |  トンボ王国最新情報 |  comment (0)  |   |  page top ↑

赤トンボ頑張る

 最高気温は、晴天の日向でも13℃に届かない日が続いています。トンボ王国では、辛うじて少数のヒメアカネとキトンボが年越しに挑戦しています。27日にはヒメアカネ1♂と、キトンボ2♂、本日28日はヒメアカネ1♂とキトンボ1♂の健在が確認できました。アキアカネとマユタテアカネはすでに脱落しているようです。なお、オオキンカメムシ1頭も、そのまま越冬を続けています。

239A9491除草前2017・12・25トンボ王国 239A9637ヒメアカネ♂2017・12・28トンボ王国 239A9609キトンボ♂2017・12・28キトンボ♂2017・12・28トンボ王国 239A9599オオキンカメムシ2017・12・27トンボ王国
 赤トンボ挑戦エリア   ヒメアカネ♂      キトンボ♂   オオキンカメムシ

 ヒメガマの穂が北風に舞い飛ぶ中、スイレン抜きは2個目の池を終えました。

   239A9645ヒメガマ種子飛散2017・12・28トンボ王国  239A9443パンダ池スイレン抜き2017・12・23トンボ王国  239A9517白スイレン抜き2017・12・26トンボ王国
   舞い飛ぶヒメガマ種子         スイレン抜き作業の様子


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by 杉村光俊  at 16:37 |  トンボ王国最新情報 |  comment (0)  |   |  page top ↑

どうにか冬至越え

 何やかやで、今年も早や冬至。近年としては異常に早い寒波の到来で、トンボシーズンも早々の店仕舞いを強いられそうな中、少数の赤トンボが最後の頑張りを見せてくれています。トンボ王国では冬至を迎えた今日、ヒメアカネ2♂とキトンボ1♂の生存が確認できました。いつもの寒さに強い4強のうち、マユタテは13日、アキアカネは15日より消息不明となっています。ただ、アキアカネは20日に四万十市内の別の場所で生存確認できていること、強い移動性を持っていることなどから、まだトンボ王国内で再発見される可能性は高いと見ています。次はクリスマの壁を乗り越えてほしいところですが…
赤トンボとは別に、今シーズン、ミルンヤンマが久々に当地方のご長寿記録を塗り替えました。これまでトンボ王国では2005年の12月3日、四万十市内では1986年の12月9日が終見レコードでしたが今年、去る12月11日午後6時前に学遊館玄関前に不時着?している1♂が発見されました。幾分寒さが和らいだ昼下がりに林を飛び出したものの、急に寒くなってねぐらに戻る暇なく力尽きたのでしょう。
   239A9360キトンボ♂&ヒメアカネ♂2017・12・20トンボ王国  239A9407キトンボ♂2017・12・21トンボ王国  239A9026ミルンヤンマ老熟♂2017・12・11トンボ王国あきついお玄関
ヒメアカネ&キトンボ(20日撮影) キトンボ♂(21日撮影)ミルンヤンマ♂

 昨冬、つい行きそびれていた足摺岬のオオキンカメムシ。旧知のカメラマン案内もあり、今月13日と20日に出かけてきました。ところが、これまで見たことがない少なさで、一枚の葉裏に止まっている個体数は多くても4~5頭止まり、周辺全部合わせても30頭いるかどうか、およそ例年の10分の1とういう寂しさでした。

239A9344足摺岬2017・12・20土佐清水市足摺半島 239A9345アシズリノジギク2017・12・20土佐清水市足摺岬 239A9074オオキンカメムシ2017・12・13土佐清水市足摺岬 239A9068オオキンカメムシ2017・12・13土佐清水市足摺岬
 足摺岬         アシズリノジギク          オオキンカメムシ

 何があったのだろう?と思っていたら、トンボ王国でも保護区隣地のソテツで越冬中の1頭を見つけました。何かの事情で、今冬のオオキンカメムシは、一ヶ所に集まらないで個々が分散して冬越ししているのかもしれません。

239A9251オオキンカメムシ2017・12・15トンボ王国 239A9258クビキリギス2017・12・15トンボ王国 239A9267ヨコヅナサシガメ終齢幼虫集団越冬&キノカワガ2017・12・15 239A9418ムラサキツバメ♂浴陽2017・12・22トンボ王国
トンボ王国で越冬中の昆虫たち(オオキンカメムシ・クビキリギス・ヨコヅナサシガメ&キノカワガ・ムラサキツバメ)

 齢のせいもあってか、今年の冬はことさら寒さが身に染みているのですが、トンボの方はさほどでもないようで、四万十市内の里山ではホソミイトトンボほか成虫越冬中の昆虫もよく姿をみせてくれています。

  239A9136ホソミイトトンボ越冬場所2017・12・14四万十市蕨岡上分催合谷   239A9148ホソミイトトンボ越冬型・越冬中♀2017・12・14四万十市蕨岡上分催合谷  239A9391ツマグロキチョウ2017・12・21四万十市蕨岡上分催合谷
    昆虫の越冬場所   ホソミイトトンボ越冬中♀   ツマグロキチョウ 

 そんな中、トンボ王国の整備作業も進めており、館裏のサンカクイほかの除草を終え、恒例のスイレン抜きに突入しています。

   239A9049カサスゲ抜き2017・12・12トンボ王国  239A9184カサスゲ抜き2017・12・14トンボ王国  239A9376スイレン抜き2017・12・20トンボ王国パンダ池
          館裏トンボ池管理作業          スイレン抜き1個目

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by 杉村光俊  at 17:11 |  トンボ王国最新情報 |  comment (0)  |   |  page top ↑

急に冬!

 学遊館入り口のイロハモミジが見頃を迎え、いよいよキトンボ産卵狙い…と思っていたら、不意打ちで冬将軍が攻めてきた感じです。中庭のノジギクも咲き始めたところで、内心あせっているのではないでしょうか。

239A8697イチョウ2017・11・30トンボ王国 239A8748イロハモミジ2017・12・2トンボ王国 239A8950ハナダカアブ&ノジギク2017・12・8トンボ王国あきついお 239A8770ドウダンツツジ2017・12・2トンボ王国
落葉したイチョウ イロハモミジ(2日)中庭のノジギク(8日)ドウダンツツジ(2日)

 当然トンボは無論、チョウもバッタも一気に見られなくなってしまいました。この段階で年越し赤トンボの成否を占うことは難しいのですが、取りあえず10日越えを待ちたいところです。ちなみに、本日(9日)はアキアカネ、ヒメアカネ、キトンボの健在を確認しました。なお、オオアオイトトンボとマユタテアカネは7日までの健在を確認しています。

239A8918アキアカネ♂2017・12・7トンボ王国 239A8913オオアオイトトンボ♂2017・12・7トンボ王国 239A8774オオアオイトトンボ♀2017・12・2トンボ王国 239A8975ヒメアカネ♂2017・12・8トンボ王国本谷奥
 アキアカネ♂        オオアオイトトンボ♂&♀     ヒメアカネ♂

239A8995キトンボ♂2017・12・9トンボ王国 239A8939ベニシジミ2017・12・7トンボ王国 239A8980ツマグロヒョウモン♀2017・12・9トンボ王国 239A8792ツチイナゴ2017・12・2トンボ王国
 キトンボ♂        ベニシジミ       ツマグロヒョウモン  ツチイナゴ

 冬季恒例の整備作業ですが、コシアキトンボ(うまくいけばアメイロも…)のためのヒメガマ池水路整備が終了。これまで、イノシシとのイタチごっごが空しかった湿地保護君整備には、今シーズンから金属製防獣ネットを使うことにしました。とりあえず、モートンイトトンボ保護区と本谷奥の湿地保護区の3分の1ほどを囲いました。できれば、湿地保護区全部を同じようにしたいところですが、これには結構な資金が必要で、目下そのための募金(寄付金)を行っています。3千円以上ご協力下さった方には、チョウトンボをモデルにしたお守りビーズトンボの非売品ストラッブもしくはブローチを差し上げます。詳しくは、(公社)トンボと自然を考える会まで。

239A8827ヒメガマ抜き2017・12・3トンボ王国 239A8660ヒメガマ抜き2017・11・29トンボ王国 239A8554イノシシ荒らし2017・11・27トンボ王国 239A8558イノシシ荒らし2017・11・27トンボ王国
         ヒメガマ池水路          こちらも本格化したイノシシ荒らし

239A8964イノシシ柵設置2017・12・8トンボ王国白ヶ谷 239A8959イノシシ柵設置2017・12・8トンボ王国本谷奥 239A8967イノシシ柵設置2017・12・9トンボ王国本谷奥 239A8942チョウトンボお守りブローチ2017・12・8撮影
モートンイトトンボ保護区      本谷奥湿地保護区   チョウトンボブローチ

 オオキトンボの終見記録も気になるので、1日と6日に日高村を覗いてきました。1日はちょうどの時間が曇りとなりオオキトンボの姿を見ることができませんでしたが、少し離れた場所でミヤマアカネが交尾態を含め複数見られたので、少し安心したのでしたが、6日はオオキトンボどころか、トンボ1匹出てきませんでした。

   239A8714猿田川2017・12・1日高村  239A8712ミヤマアカネ♂2017・12・1日高村)  239A8717ミヤマアカネ交尾2017・12・1日高村
   ミヤマアカネがいた場所          ミヤマアカネ♂&交尾

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by 杉村光俊  at 16:49 |  トンボ王国最新情報 |  comment (0)  |   |  page top ↑

不思議なレッドリスト

 色付いたオオモミジやイチョウの葉々が、深まる秋を教えてくれています。

239A8166イチョウ2017・11・23トンボ王国あきついおエントランス 239A8143オオモミジ2017・11・23トンボ王国あきついおエントランス 239A8027リュウノウギク2017・11・20トンボ王国 239A8471スミレ2017・11・25トンボ王国
 学遊館前のイチョウ  オオモミジ        リュウノウギク    スミレも…

 昼下がり、トンボ王国の赤トンボたちは、陽だまりの落ち葉に止まって余生を過ごしています。

   239A8261ヒメアカネ♂2017・11・23トンボ王国  239A7896マユタテアカネ♂2017・11・16トンボ王国  239A8277アキアカネ♂2017・11・23トンボ王国
    ヒメアカネ♂        マユタテアカネ♂     アキアカネ♂

 去る11日と21日、四万十市周辺ではほとんど見られなくなっているミヤマアカネが、四万十川河川敷を流れる小流に姿を見せてくれました。実は2年前にも1♂が見つかっていた場所で、ひょっとすると、密かに生殖活動が行われているかもしれません。今後、要調査です。

   239A7844ミヤマアカネ♂2017・1115四万十市中村四万十町四万十川河川敷水路  239A7848ミヤマアカネ♂2017・1115四万十市中村四万十町四万十川河川敷水路  239A8117ミヤマアカネ♂2017・11・21四万十市中村四万十町四万十川河川敷水路
          11日のミヤマアカネ♂           21日の♂
   
 スナアカネ狙いで歩く、行きつけの海浜も寂しかったシーズンを終えようとしています。

   239A8231アキアカネ♂2017・11・23黒潮町大方入野  239A8218ウスバキトンボ♀2017・11・23黒潮町大方入野  239A8039トノサマバッタ交尾2017・11・20黒潮町大方入野
    アキアカネ♂       ウスバキトンボ♀     トノサマバッタ

 高知県では15年振りでレッドリストが改定されました。この間、四国中にベニトンボが居着くなど明らかに温暖化が進行、湿地化していた多くの放置田では草原化が顕著となり、カトリヤンマやミヤマアカネを育んでいた山間の棚田は深刻な人口減から周りの山林に飲み込まれ…。当然、新リストでは大幅な変動があると思っていたら、元々問題があったギンヤンマ、クロスジギンヤンマ、タカネトンボの3種が普通種だったということでリストから外され(ただし、少なくとも四万十市周辺では、北方種でもあるタカネトンボの減少傾向は明らかです)、なぜか5ヶ所ほど知られていた既知の産地全てで絶滅とされているハッチョウトンボがランクを一つ下げられていたほかは、すべての種が全く同じランクに据え置かれていました。まともに調査が行われていたようにも思えず、「前回同様、東部地方で少ないのでレッドリストに留める」とされていたコシボソヤンマやヒメサナエなどについて真実を確かめるべく24日、スタッフ1名と共に、片道3時間半ほどかけて安田町に出向きました。結果、全く土地勘のない場所かつ、適当に選んだ2地点それぞれ10分ほどのタモ網すくいにもかかわらず、リストアップされている種のうちヒメサナエ、オジロサナエ、コシボソヤンマの幼虫を複数見出すことができました(撮影後に戻しました)。

239A8307安田川2017・11・24安田町 239A8314ヤゴ各種2017・11・24安田町 239A8339安田川支流2017・11・24安田町 239A8348ヤゴ各種2017・11・24安田町
調査地点A  採集個体        調査地点B       採集個体 

   239A8359コシボソヤンマn-2幼虫2017・11・24安田町  239A8371ヒメサナエn-1齢幼虫17・11・24安田町  239A8375オジロサナエn-1~n-2齢幼虫17・11・24安田町
    コシボソヤンマ      ヒメサナエ オジロサナエ(いずれもB地点採集)

 世界的に生物多様性維持が喫緊の課題となっている今日、普通種がリストに含まれていることはともかく、今回のリストでは本当に保護が必要な種が外されていたり、低いランクに留められています。このようなリストによって、本当に守られるべきトンボ(生物)がないがしろにされる事態が起きた時、選定作業に関与した人たちはどのような責任を取ってくれるのでしょうか。

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by 杉村光俊  at 10:33 |  トンボ王国最新情報 |  comment (0)  |   |  page top ↑
イベント情報・お知らせ
トンボ王国のホームページはこちらからどうぞ
www.gakuyukan.com/

催しのご案内

第31回全日本トンボフォトコンテスト入賞作品展のご案内

場所:四万十川遊館あきついお多目的ホール(とんぼ館ロビー) 入場:無料(ただし四万十川遊館あきついお入場料が必要) 今回で31回を数える、トンボだけの全国公募写真展。去る10月19日開催の審査会で選ばれた58点を掲示。
併せて、ご見学の皆さんによる人気投票で選ばれたにトンボ王国特別賞3点の発表もしています。


ピラルクのエサやり
内容:全長2メートルのアマゾン川産ピラルクへの、スリル満点の給餌体験。
場所:四万十川学遊館あきついお・さかな館。
時間:開館日の午後4時~。
対象:入館者先着10名。
参加費:無料。ただし、「四万十川学遊館あきついお」の入館料が必要)。

毎日イベント・ビーズトンボ携帯ストラップ作り&四万十川の蛇紋岩みがき
内容:ビーズで作るトンボ・アクセサリーの携帯ストラップ版(簡素化したデザインで、所要時間約30分)と、磨くほどに輝きを増す四万十川の蛇紋岩みがき(所要時間約30分)。

日高村トンボ観察図鑑ができました
 この春、高知県日高村(高知市の西方、車で30分ほど)より、同村内でこれまでに記録されている73種類のトンボを紹介した標記ガイドブックが発行されました。本体A-5版160ページで、解説を本会の杉村光俊常務理事が担当したご縁で、本会でも販売させて頂いております。実寸大での生体標本画像と、和風の体色解説が大きな特徴です。
四万十川学遊館あきついお売店にて税込み1,000円で販売中、送料360円で郵送も承ります。日高村からの預かり部数は300弱、ご購入を希望される方はお早めお求め下さい。

『中国・四国のトンボ図鑑』 割引頒布について
トンボと自然を考える会の会員の方を対象に割引頒布を実施させて頂いております。
税込み価格3,675円のところ、あきついお四万十川学遊館・売店コーナーでは税込み価格3,150円でお分けさせて頂きます(ご購入の際には、必ず会員証をご提示下さい)。
また、宅配を希望される方は、税・送料込み3,400円とさせて頂きたく、必要額を本会郵便口座(01630-5-35218)にお振込み下さい。1週間ほどでお届けできます。

「ネーチャーフォト研究会」メンバー募集中
トンボと自然を考える会会員、または四万十川学遊館年間パスポート所有者を対象として、トンボ自然公園内で見られるトンボや花などの撮影案内、作品展示会(年1~2回)、研究会会員の撮影技術向上と親睦を深めることを目的とした勉強会等を行います。
撮影されたい動植物の時期や場所の問い合わせへの対応、撮影時のコツ等を職員がアドバイスさせていただきますので、多くの方々のご参加をお待ちしています。
お問い合わせは、トンボと自然を考える会事務局。

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プロフィール

杉村光俊

Author:杉村光俊
1955年高知県中村市(現四万十市)に生まれる。
1985年(社)トンボと自然を考える会常務理事
日本蜻蛉学会会員
トンボ生態写真家

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