松山再訪

 日中の気温がなかなか下がらない四万十地方。10月も下旬となり、ようやく秋の花が咲き揃った感じのトンボ王国です。相変わらずベニトンボが幅を利かせているトンボ池に、キトンボが戻ってきました。湿地保護区ではヒメアカネの生殖活動が最盛期を迎えています。

_Q4A4155キンモクセイ2016・10・18トンボ王国ロウ _Q4A4152キンモクセイ2016・10・18トンボ王国 _Q4A4163ギンモクセイ2016・10・18トンボ王国 _Q4A4177トラマルハナバチ&ヤマホトトギス2016・10・18トンボ王国
 あきついお裏  キンモクセイ ギンモクセイ トラマルハナバチ&ヤマホトトギス

   _Q4A4410ベニトンボ♀2016・10・19トンボ王国  _Q4A4031ベニトンボ♂2016・10・17トンボ王国  _Q4A4008キトンボ♂2016・10・17トンボ王国
    ベニトンボ♀       同 ♂            キトンボ♂

   _Q4A3976右湿地保護区2016・10・17トンボ王国  _Q4A3993ヒメアカネ交尾2016・10・17トンボ王国右湿地保護区  _Q4A3998ヒメアカネ♂警護飛翔2016・10・17トンボ王国右湿地保護区
    湿地保護区        ヒメアカネ交尾      同 ♂警護飛翔

   _Q4A4380ニホンミツバチ&ヒメジソ2016・10・19トンボ王国  _Q4A3863アサギマダラヨシノアザミ2016・10・17トンボ王国  _Q4A4173モズはやにえ中2016・10・18トンボ王国
  ヒメジゾ&ニホンミツバチ ヨシノアザミ&アサギマダラ モズのはやにえ

 日中の気温がなかなか下がらない四万十川トンボ池では、オス1頭だけだったアオイトトンボが、そのオスすら見られなくなり、赤トンボの産卵もポツリ、ポツリといった状況で、アジアイトトンボなど、今も羽化が続いているほど。

_Q4A3925コノシメトンボ♂2016・10・17四万十市中村四万十町四万十川トンボ池 _Q4A3904コノシメトンボ単独産卵2016・10・17四万十市中村四万十町四万十川トンボ池 _Q4A3974アジアイトトンボ産卵2016・10・17四万十市中村四万十町四万十川トンボ池 _Q4A3929アジアイトトンボ羽化直後♂2016・10・17四万十市中村四万十町四万十川トンボ池
コノシメトンボ♂  同 単独産卵  アジアイトトンボ産卵  同 羽化直後♂

 そんな中、気がかりな状況確認のため松山市に2回赴きました。実は、数年前より行き着けのため池でオオキトンボが増加してきたように感じています。もちろん、そのこと自体は結構なことなのですが、半面、小型化の傾向も感じられ、栄養障害が起きているのではないかと案じられるのです。そこで3ヶ所のため池でランダムにサンプル個体を採集して計測したところ、大半の個体が全長50mmに届いておらず、オスの多くは48~49mm、メスに至っては45~46mmの個体が少なくありませんでした。ちなみに、数年前には50mm以上が当たり前で、オス・メスとも52~53mmという個体もザラだったと記憶しています。ここで思い浮かぶのはトノサマバッタの大移動。食料が乏しい環境で育った個体は、褐色の体に長大なハネを持ち集団を成して移動、行く先々の緑地を荒れ野が原に変貌させていきます。
そういえば1980年代前半、高知県では未知だったアオヤンマがあちこちで見つかり始めたころ、彼らはいやに小ぶりでした。結局、今は県中央部の湿地帯だけで世代を重ねていますが、あの頃の個体に比べると随分大柄になったように思います。ベニトンボのように、飛来当初は大柄だったものが、定着に伴って小型化していくケースも見られますが、ひょっとすると、大増殖・小形化した松山市のオオキトンボが今後、各地に分散していくのかもしれません。全くの想像に過ぎませんが。

_Q4A4662オオキトンボ♂2016・10・20愛媛県松山市 _Q4A4575オオキトンボ交尾2016・10・20愛媛県松山市 _Q4A3411オオキトンボ連結産卵2016・10・15愛媛県松山市_Q4A3288オオキトンボ連結産卵2016・10・15愛媛県松山市
 オオキトンボ♂     同 交尾              同 連結産卵

その他、1回目2回目でほとんど見られなかったタイリクアカネについては、3回目で一定数を確認、気温が高かったせいだったようです。また水位が下がらず立ち入れなかったT池のナニワトンボも、3回目で相変わらずの盛況振りを確認、ついでに稲刈りの遅れ等から高知県内で未撮影だったカトリヤンマの産卵も撮ってきました。  

   _Q4A4781タイリクアカネ♂2016・10・20愛媛県松山市  _Q4A3622ナニワトンボ3連結2016・10・15愛媛県松山市  _Q4A4675ナニワトンボ連結産卵2016・10・20愛媛県松山市
    タイリクアカネ♂     ナニワトンボ3連結    同 連結産卵

_Q4A3712カトリヤンマ♀産卵飛翔2016・10・15愛媛県松山市 _Q4A3728カトリヤンマ産卵2016・10・15愛媛県松山市 _Q4A3741カトリヤンマ産卵2016・10・15愛媛県松山市 _Q4A4762アオイトトンボ交尾2016・10・20愛媛県松山市
              カトリヤンマ産卵行動          アオイトトンボ交尾

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by 杉村光俊  at 11:16 |  トンボ王国最新情報 |  comment (0)  |   |  page top ↑
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イベント情報・お知らせ
トンボ王国のホームページはこちらからどうぞ
www.gakuyukan.com/

催しのご案内

第31回全日本トンボフォトコンテスト作品募集のお知らせ
閉め切り
平成29年9月30日(土)消印有効
募集要項
応募点数:1人5点まで(未発表作品に限ります)
生態部門:4切り(ワイド4切りまたはA3サイズ可)
金賞1点(賞金2万円、盾、賞状、賞品としてビーズリアルトンボセット〈特大〉ほか)
銀賞2点(賞金1万円、盾、賞状、賞品としてビーズリアルトンボセット〈中〉ほか)
銅賞5点(賞状、賞品としてビーズリアルトンボセット〈小〉ほか)
努力賞50点(賞品としてフォトコンテスト絵葉書ほか)
力だめし部門:キャビネ (2L またはA4サイズ可)
金賞1点(賞金5千円、盾、賞状、賞品としてビーズリアルトンボセット〈中〉ほか)
銀賞3点(賞品としてビーズトンボ・ギンヤンマ)
努力賞50点(賞品としてフォトコンテスト絵葉書ほか)
トンボ王国特別賞3点(盾、賞状、賞品としてビーズリアルトンボセット〈小〉ほか)
*展示作品58点(生体部門のみ)の中から入場者の人気投票で決定
通信実費として定額為替(切手可)を1人300円同封してください。
上位入賞者については、画像データの提供をお願いします(新聞掲載のため)。 詳細の問い合わせと作品の送付先:〒787-0019
高知県四万十市具同8055-5
トンボ自然公園内
公益社団法人トンボと自然を考える会 「トンボフォトコンテスト」係

ピラルクのエサやり
内容:全長2メートルのアマゾン川産ピラルクへの、スリル満点の給餌体験。
場所:四万十川学遊館あきついお・さかな館。
時間:開館日の午後4時~。
対象:入館者先着10名。
参加費:無料。ただし、「四万十川学遊館あきついお」の入館料が必要)。

毎日イベント・ビーズトンボ携帯ストラップ作り&四万十川の蛇紋岩みがき
内容:ビーズで作るトンボ・アクセサリーの携帯ストラップ版(簡素化したデザインで、所要時間約30分)と、磨くほどに輝きを増す四万十川の蛇紋岩みがき(所要時間約30分)。

日高村トンボ観察図鑑ができました
 この春、高知県日高村(高知市の西方、車で30分ほど)より、同村内でこれまでに記録されている73種類のトンボを紹介した標記ガイドブックが発行されました。本体A-5版160ページで、解説を本会の杉村光俊常務理事が担当したご縁で、本会でも販売させて頂いております。実寸大での生体標本画像と、和風の体色解説が大きな特徴です。
四万十川学遊館あきついお売店にて税込み1,000円で販売中、送料360円で郵送も承ります。日高村からの預かり部数は300弱、ご購入を希望される方はお早めお求め下さい。

『中国・四国のトンボ図鑑』 割引頒布について
トンボと自然を考える会の会員の方を対象に割引頒布を実施させて頂いております。
税込み価格3,675円のところ、あきついお四万十川学遊館・売店コーナーでは税込み価格3,150円でお分けさせて頂きます(ご購入の際には、必ず会員証をご提示下さい)。
また、宅配を希望される方は、税・送料込み3,400円とさせて頂きたく、必要額を本会郵便口座(01630-5-35218)にお振込み下さい。1週間ほどでお届けできます。

「ネーチャーフォト研究会」メンバー募集中
トンボと自然を考える会会員、または四万十川学遊館年間パスポート所有者を対象として、トンボ自然公園内で見られるトンボや花などの撮影案内、作品展示会(年1~2回)、研究会会員の撮影技術向上と親睦を深めることを目的とした勉強会等を行います。
撮影されたい動植物の時期や場所の問い合わせへの対応、撮影時のコツ等を職員がアドバイスさせていただきますので、多くの方々のご参加をお待ちしています。
お問い合わせは、トンボと自然を考える会事務局。

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プロフィール

杉村光俊

Author:杉村光俊
1955年高知県中村市(現四万十市)に生まれる。
1985年(社)トンボと自然を考える会常務理事
日本蜻蛉学会会員
トンボ生態写真家

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