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異常な羽化を確認

すっきりと晴れ上がった21日朝、オジロサナエ産卵の撮影日和と判断、行き着けの渓流に向かおうとした矢先、あきついお・さかな館で飼育中のアマゾン産ナマズの様子がおかしいとの報。そこで、バック・ヤードの予備水槽への移動を見届けた後、目的地に向け車を走らせることとなりました。ところが10kmほど進んだ中間地点で、改修工事に伴う時間規制に引っかかりました。聞けば規制解除は40分後になるとのこと。時計を見れば9時40分、解除される10時20分から走り初めても多分、オジロサナエの産卵時間には間に合いそうにありません。出掛けのアクシデントが恨めしい限りです。ただ、せっかくの好天を無駄にはできないので急遽、別の渓流を当ることにしました。10時30分、心当たりの水辺に到着。残念ながら目指すオジロサナエの産卵には出合えませんでしたが、とりあえずミヤマカワトンボ・オジロサナエ・コオニヤンマといった夏の渓流種を一通り撮影、四万十市では確実な生息地が無くなっているミヤマアカネと出合えたのはケガの功名でした。
画像/ミヤマカワトンボ(オス)画像/ミヤマカワトンボ(オス)up画像/ミヤマカワトンボ(メス)
ミヤマカワトンボ(オス)ミヤマカワトンボ(オス)upミヤマカワトンボ(メス)
画像/オジロサナエ(オス)画像/オジロサナエ(オス)up
オジロサナエ(オス)オジロサナエ(オス)up
画像/コオニヤンマ(オス)画像/コオニヤンマ(オス)up
コオニヤンマ(オス)コオニヤンマ(オス)up

画像/タイワンウチワヤンマ(オス)午後、お天気がいいので、今年まだ出合えていない、休憩中のマルタンヤンマのオスを求めて林巡り。途中、ウスバキトンボを捉えたタイワンウチワヤンマ・オスを発見、証拠写真程度に押さえることができました。肝心の林巡りは、いつものコシボソ、ミルン、ネアカヨシなど少数のヤンマに出合えただけでした。

画像/チョウトンボ羽化後(メス)22日は午後から崩れるとの予報。照っている内にと、谷奥の湿地保護区でオニヤンマ・オスなどを狙うことにしました。湿度が高すぎるためかオニヤンマは姿を見せず、引き返そうとしたところ、不意に羽化を終えて水辺から飛び立ったチョウトンボ・メスが目に留まりました。チョウトンボの羽化期は6月がピークで、8月に入って見られることは先ずありません。ただ、遅い個体は10月20日過ぎにも見られるので、盛夏を過ぎてからも羽化する個体があることは明白でした。今回、図らずもその証拠を得た訳です。しっかり証拠写真を押さえ、次なるターゲットを探していたところ、またもや水辺から飛び立った羽化直後のトンボを発見。一瞬、ヨツボシ?と思い、少し離れたヒノキの枝に止まったのを確認、そこで愛用の10m竿を思いっきり伸ばして捕獲、改めてヨツボシトンボのプラエヌビラ型メスであることを確認しました。実は、ヨツボシトンボは南日本ではゴールデン・ウィークを中心に活動する春のトンボで、例年7月中旬には姿を消しています。羽化といえば、遅くても5月一杯で、といったところでしょう。今回見つかった羽化個体は遅れたものなのか、あるいは早過ぎるものなのか、少し考察してみます。画像/ヨツボシトンボ羽化後(メス)一般に、シーズン末期に羽化してくる個体は小形のものが多くなる傾向があります。この観点からすれば、今回発見の個体はむしろ大形で、遅れて羽化したとは考え難いようです。逆に来年に羽化するグループに含まれる個体としても、普通、終齢(羽化直前の)幼虫になるのは10月以降で、かなり早過ぎるように思います。そこで思い出すのが、6月29日発見のマユタテアカネ成熟オス。春から初夏にかけての、十分な水量と温暖な気候が、多くのトンボたちを速やかに成長させたのでしょう。加えて、幼虫で越冬すべきところ、今夏の異常少雨が、乾季とも言える「冬」と勘違いさせ、さらにはぐずつき気味の昨今の天候を「春」と捉えてしまったのではないでしょうか。
いずれにせよ、夏場のヨツボシトンボ羽化は「異常」以外の何者でもなく、温暖化の影響を疑わずにはいられません。
by 杉村光俊  at 10:56 |  トンボ王国最新情報 |  comment (0)  |   |  page top ↑
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プロフィール

杉村光俊

Author:杉村光俊
1955年高知県中村市(現四万十市)に生まれる。
1985年(社)トンボと自然を考える会常務理事
日本蜻蛉学会会員
トンボ生態写真家

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