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田んぼ、大賑わい

 ミゾソバ満開のトンボ王国では、そこここの水辺にキトンボの姿が見受けられるようになっています。湿地保護区内の小池では、数頭のタカネトンボが探雌飛翔を続けています。年老いて疲れやすくなっているのか、しばしば付近の枯れ枝などでハネを休めています。

_Q4A5674観察道2012・10・12.gif _Q4A5675ツマグロヒョウモン.gif _Q4A6639キトンボ♂なわばり.gif _Q4A5797タカネトンボ♂2012.gif
 ミゾソバ咲く観察道  +ツマグロヒョウモン♀  キトンボ♂     タカネトンボ♂

 濁りが取れず赤トンボシーズンの不調が続いている四万十川トンボ池に代わって、海岸に近い田んぼが好調です。数多のコノシメトンボを中心にアキアカネ、ギンヤンマ、ハネビロトンボ、マイコアカネの産卵まで見られ、ベニトンボやスナアカネまで姿を見せてくれました。

   _Q4A5680スナアカネ飛来地201.gif  _Q4A6450コノシメトンボ連結.gif  _Q4A5686アキアカネ連結産卵2.gif
    海岸近くの田んぼ   コノシメトンボ連結産卵   アキアカネ連結産卵

   _Q4A6464マイコアカネ連結産.gif  _Q4A6326ネキトンボ連結産卵2.gif  _Q4A5739ギンヤンマ♂2012・1.gif
   マイコアカネ連結産卵   ネキトンボ連結産卵     ギンヤンマ♂

   _Q4A6436ハネビロトンボ連結.gif  _Q4A6455スナアカネほぼ成熟.gif  _Q4A6660ウスバキトンボ♂な.gif
   ハネビロトンボ連結産卵   スナアカネ♂       ウスバキトンボ♂

 13日、恒例で松山市北部のため池3ヶ所を回ってきました。オオキトンボ、ナニワトンボはそれなりの数が確認でき安堵しましたが、タイリクアカネが年々減っているようなのと、当日も含めここ数年間キトンボの姿が見られなくなっていることが、いささか気がかりです。

_Q4A5905オオキトンボ♂なわ.gif _Q4A5894オオキトンボ交尾201.gif _Q4A6157オオキトンボ連結産.gif _Q4A6034オオキトンボ連結産.gif
 オオキトンボ♂     同 交尾           同 連結産卵

_Q4A6186ナニワトンボ交尾201.gif _Q4A6208ナニワトンボ連結産.gif _Q4A6199ナニワトンボ連結産.gif _Q4A6266ナニワトンボ連結産.gif
ナニワトンボ交尾  同 連結産卵   同 +♂干渉      同 産卵警護

 秋の風物詩でもある、赤トンボの減少が全国各地で憂慮されています。このままでは、枝先でハネを休める赤トンボの姿に郷愁を感じることのできる日本人がいなくなってしまいそうです。郷愁をそそる風景といえば、かつてススキやオギが涼やかに銀色の穂を揺らしていた四万十川の堤防には、毒素をもってオンリーワンを目指す帰化植物セイタカアワダチソウが群落を成し、およそ日本の秋には不釣り合いな(あくまでも個人的な感想ですが)真っ黄色の花を咲かせています。先日、たまたまチャンネルが合っていた公共放送のローカル番組を眺めていたら、「花の黄色が青空に映えてきれいですね」などというコメントと共にこの花の映像が流されていて絶句しました。かつて、その花粉が喘息の原因になっているとも聞かされていたセイタカアワダチソウは、トンボ王国ではオオフサモと並ぶ駆除対象植物となっているのですから。
この放送を見た人たちが、先述の番組に感化されないことを祈るばかりです。


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by 杉村光俊  at 16:35 |  トンボ王国最新情報 |  comment (0)  |   |  page top ↑
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イベント情報・お知らせ
トンボ王国のホームページはこちらからどうぞ
www.gakuyukan.com/

催しのお知らせ

〇トンボ王国四季写真展

内容:2022年11月から2023年11月にかけて、トンボ王国内で撮影された動植物や風景などを、A-3サイズ64点で紹介。
期間:2023年12月1日(金)~2024年4月7日(日)
場所:四万十川学遊館あきついお多目的ホール(とんぼ館ロビー)
入場:無料。ただし、四万十川学遊館あきついおの入館料が必要。

〇トンボ王国クイズ

内容:展示室を楽しく見学してもらうための3択10問クイズ。春編、夏編、秋編、冬編、があります。
特典:それぞれ全問正解者10名に(多数の場合は抽選)、トンボ王国グッズ詰め合わせをお送りしています。
対象:「四万十川学遊館あきついお」有料入館者。

毎日イベント・ビーズトンボ携帯ストラップ作り&四万十川の蛇紋岩みがき
内容:ビーズで作るトンボ・アクセサリーの携帯ストラップ版(簡素化したデザインで、所要時間約30分)と、磨くほどに輝きを増す四万十川の蛇紋岩みがき(所要時間約30分)。

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プロフィール

杉村光俊

Author:杉村光俊
1955年高知県中村市(現四万十市)に生まれる。
1985年(社)トンボと自然を考える会常務理事
日本蜻蛉学会会員
トンボ生態写真家

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