夏模様の秋

 10月も半ばというのに、日中は未だ真夏のような暑さが続いている四万十地方。
赤トンボたちも「仕方なく…」といった感じで、ポツリポツリと水辺に戻ってきています。ほんの四半世紀前なら、9月25日頃になると大陸から張り出してくる爽やかな高気圧が、9月上旬から停滞していた秋雨前線を押し下げ一気に秋が来訪、逸早く平地入りしていたマユタテアカネやナツアカネたちを追いかけるように、アキアカネやマイコアカネ、コノシメトンボなどが大挙して下山してきたものでしたが…今日から秋!という日が味わえなくなっています。
さて、10月13日にはキトンボが水辺で確認され、今シーズンの記録種数が61となったトンボ王国。オオアオイトトンボの生殖活動も始まりました。ただ暑過ぎるので、保護区の入り口付近で目立つのは、温暖化の申し子ベニトンボです。

239A4118ミゾソバ2017・10・11トンボ王国ロ 239A4582ホトトギス2017・10・12トンボ王国 239A4151キトンボ♂2017・10・11トンボ王国 239A4141キトンボ♂2017・10・11トンボ王国
 ミゾソバ         ホトトギス           キトンボ♂

239A4604オオアオイトトンボ移精2017・10・12トンボ王国(右) 239A4629オオアオイトトンボ交尾2017・10・12トンボ王国(右) 239A4761ベニトンボ♂2017・10・13トンボ王国(池田川) 239A4785キンモクセイ2017・10・13トンボ王国あきついお
 オオアオイトトンボ移精&交尾   ベニトンボ♂      キンモクセイ

 この時期、楽しいのは四万十川トンボ池。今シーズン全国的に多く観察されているスナアカネに続き、交雑アカネも久しぶりに顔を見せてくれました。 また、昨秋は♂2頭しか確認できず、今春も羽化が確認できず、この地での絶滅を覚悟させられていたアオイトトンボでしたが、何と少なくとも4♂2♀が健在、産卵も確認でき、とりあえず来シーズンに向け命がつながった感じです。しかしながら、暑さの関係もあってか赤トンボは数少なく、ナツアカネに至っては目下産卵確認数0。同地に通い続けて40年以上、初めての経験です。もちろん、近年の全国的な赤トンボ類減少の影響も考えられるところです。


239A4276コノシメトンボ♂2017・10・11四万十市中村四万十町四万十川トンボ池 239A4268ネキトンボ♂2017・10・11四万十市中村四万十町四万十川トンボ池 239A4372マユタテアカネ×コノシメトンボ♂2017・10・12四万十市中村四万十町四万十川トンボ池 239A4189ギンヤンマ交尾2017・10・11四万十市中村四万十町四万十川河川敷
 コノシメトンボ♂    ネキトンボ♂   マユタテ×コノシメ♂  ギンヤンマ交尾

239A4420アキアカネ連結産卵2017・10・12四万十市中村四万十町四万十川河川敷 239A4460アキアカネ連結産卵2017・10・12四万十市中村四万十町四万十川河川敷 239A4411リスアカネ単独産卵2017・10・12四万十市中村四万十町四万十川河川敷 239A4744リスアカネ♂受光量調節2017・10・13四万十市中村四万十町四万十川トンボ池
   雨後の水溜りで産卵するアキアカネ   リスアカネ単独産卵 同 ♂逆立ち

   239A3544アオモンイトトンボ通常♀&同色♀交尾2017・10・7四万十市中村四万十町四万十川トンボ池  239A3546アジアイトトンボ潜水産卵2017・10・7四万十市中村四万十町四万十川トンボ池  239A4397セスジイトトンボ交尾2017・10・12四万十市中村四万十町四万十川河川敷
 アオモンイトトンボ交尾  アジアイトトンボ潜水産卵  セスジイトトンボ交尾

239A4703アオイトトンボ♂争い2017・10・13四万十市中村四万十町四万十川トンボ池 239A3149アオイトトンボ♀2017・10・4四万十市中村四万十町四万十川トンボ池 239A4180アオイトトンボ交尾2017・10・11四万十市中村四万十町四万十川トンボ池 239A4230アオイトトンボ連結産卵2017・10・11四万十市中村四万十町四万十川トンボ池
 アオイトトンボ♂争い     同 ♀       同 交尾      同 連結産卵

 8日、日高村のオオキトンボを見てきました。池面はまだヒシの葉で覆い尽くされていましたが、少し増加しているように思いました。

239A3701オオキトンボ♂2017・10・8日高村沖名馬越戸梶川調整池 239A3699オオキトンボ♂2017・10・8日高村沖名馬越戸梶川調整池 239A3691オオキトンボ♂2017・10・8日高村沖名馬越戸梶川調整池 239A3665オオキトンボ連結産卵2017・10・8日高村沖名馬越戸梶川調整池
               オオキトンボ♂            同 連結産卵

 赤トンボ以上に、四万十地方で激減したカトリヤンマ。松山市北部での撮影が常態化してしまいそうです。

   239A4060カトリヤンマ産卵間飛翔2017・10・10愛媛県松山市  239A4050カトリヤンマ産卵間飛翔2017・10・10愛媛県松山市  239A4079カトリヤンマ産卵2017・10・10愛媛県松山市
         カトリヤンマ♀産卵間飛翔          同 産卵

239A4002ナニワトンボ♂2017・10・10愛媛県松山市 239A3964ナニワトンボ交尾2017・10・10愛媛県松山市 239A3944ナニワトンボ交尾2017・10・10愛媛県松山市 239A3972ナニワトンボ連結産卵2017・10・10愛媛県松山市
ついでのナニワトンボ♂    同 交尾            同 連結産卵

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by 杉村光俊  at 18:27 |  トンボ王国最新情報 |  comment (0)  |   |  page top ↑

スナアカネ飛来

 イノシシの悪さが目立ち始めたトンボ王国。急速に姿を消している夏のトンボと入れ替わるように、水辺には日毎、秋の赤トンボが増加しています。去る9月28日には今シーズン初のコノシメトンボを確認、同日、別のスタッフが再確認したカトリヤンマを正式に加算、さらに10月3日、四万十川トンボ池などでよく目にするようになったハネビロトンボのオスが一瞬舞い降り、今シーズンのトンボ王国記録種は59となりました。いよいよ残るタカネトンボ、キトンボなどの内からもう1種だけ確認できれば、一シーズンのトンボ記録種は2004年以降、13年連続60以上となります。

239A2525園芸スイレン栽培エリア2017・10・1トンボ王国 239A2524園芸スイレン栽培エリア2017・10・1トンボ王国 239A2970&ホシホウジャク&ツリフネソウ2017・10・3 239A1511イノシシ荒らし2017・9・23トンボ王国
    園芸スイレン栽培エリア    ツリフネソウ      イノシシ荒らし

   239A1816ウスバキトンボ摂食群飛2017・9・25トンボ王国  239A1802シオカラトンボ♀捕食2017・9・25四万十市中村四万十町四万十川トンボ池  239A1519ベニイトトンボ連結産卵2017・9・23トンボ王国(右-右)ロウ
   ウスバキトンボ群飛   シオカラトンボ♀捕食  ベニイトトンボ連結産卵

239A1525クロイトト♂&オオイトトンボ♂2017・9・23トンボ王国(右-右) 239A1616マイコアカネ♂2017・9・23トンボ王国 239A2127マユタテアカネ連結産卵2017・9・28トンボ王国 239A2115コノシメトンボ♀2017・9・28トンボ王国(本谷奥)
クロイト♂&オオイト♂   マイコアカネ♂  マユタテアカネ産卵 コノシメトンボ♀

 通称「ジャブ池」ではホテイアオイの花が人目を楽しませています。よく見れば、その中で数種のイトトンボが動き回っています。

239A1947ホテイアオイ2017・9・27トンボ王国(ジャブ池) 239A1973ベニイトトンボ♂&ホテイアオイ2017・9・27トンボ王国(ジャブ池) 239A2023コフキヒメイトトンボ♂&ホテイアオイ2017・9・27トンボ王国(ジャブ池) 239A2007コフキヒメイトトンボ交尾&ホテイアオイ2017・9・27トンボ王国(ジャブ池)
 ジャブ池         ベニイトトンボ♂     コフキヒメイトトンボ♂&交尾 

 去る9月15日、赤トンボシーズン入りを前に除草作業を行った四万十川トンボ池。より風通しをよくしようと、雑木も伐採しました。その効果は絶大?、いつもの顔ぶれに交り、乾燥地を好む迷入赤トンボ・スナアカネもやってきました。

239A0759除草作業2017・9・15四万十市中村四万十町四万十川トンボ池 239A1904ギンヤンマ連結産卵2017・9・26四万十市中村四万十町四万十川トンボ池 239A1925ナツアカネ♂2017・9・26四万十市中村四万十町四万十川トンボ池 239A1773ネキトンボ♂2017・9・25四万十市中村四万十町四万十川トンボ池
 除草作業      ギンヤンマ産卵  ナツアカネ♂     ネキトンボ♂

239A2351ノシメトンボ連結産卵2017・9・29四万十市中村四万十町四万十川トンボ池 239A2825アキアカネ交尾2017・10・3 239A2261アキアカネ連結産卵2017・9・29四万十市中村四万十町四万十川トンボ池 239A2292スナアカネ♂2017・9・29四万十市中村四万十町四万十川トンボ池
ノシメトンボ連結産卵   アキアカネ交尾&連結産卵    スナアカネ♂

239A2869コノシメトンボ♂2017・10・3 239A2866コノシメトンボ♂2017・10・3 239A2911ハネビロトンボ♂2017・10・3 239A2221ウスバキトンボ交尾2017・9・29四万十市中村四万十町四万十川トンボ池 - コピー
    コノシメトンボ♂         ハネビロトンボ♂   ウスバキトンボ交尾 

 オオルリボシヤンマの多産地として知られるようになった愛媛県久万高原町のA池。その近くの標高が低い池でも見つかったとの情報を頂き、調査に出向きました。数多のマユタテアカネ・リスアカネ・ネキトンボなどに交り、少数のオオルリボシヤンマが確認できました。これらが、秋になって低地の池に移動しただけなのか、すでに繁殖しているのか、さらに今後、お祭り状態の赤トンボたちと競合(早い話が駆逐)せず、共存していけるのかどうか、注視していきたいと思います。

239A2501リスアカネ連結2017・9・30愛媛県久万高原町 239A2503マユタテアカネ(翅端斑型♀)交尾2017・9・30愛媛県久万高原町 239A2485ネキトンボ連結産卵2017・9・30愛媛県久万高原町 239A1725アケボノソウ2017・9・24愛媛県久万高原町
 リスアカネ連結   マユタテアカネ交尾  ネキトンボ連結産卵  アケボノソウ

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by 杉村光俊  at 10:22 |  トンボ王国最新情報 |  comment (0)  |   |  page top ↑
イベント情報・お知らせ
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www.gakuyukan.com/

催しのご案内

第31回全日本トンボフォトコンテスト作品募集のお知らせ
閉め切り
平成29年9月30日(土)消印有効
募集要項
応募点数:1人5点まで(未発表作品に限ります)
生態部門:4切り(ワイド4切りまたはA3サイズ可)
金賞1点(賞金2万円、盾、賞状、賞品としてビーズリアルトンボセット〈特大〉ほか)
銀賞2点(賞金1万円、盾、賞状、賞品としてビーズリアルトンボセット〈中〉ほか)
銅賞5点(賞状、賞品としてビーズリアルトンボセット〈小〉ほか)
努力賞50点(賞品としてフォトコンテスト絵葉書ほか)
力だめし部門:キャビネ (2L またはA4サイズ可)
金賞1点(賞金5千円、盾、賞状、賞品としてビーズリアルトンボセット〈中〉ほか)
銀賞3点(賞品としてビーズトンボ・ギンヤンマ)
努力賞50点(賞品としてフォトコンテスト絵葉書ほか)
トンボ王国特別賞3点(盾、賞状、賞品としてビーズリアルトンボセット〈小〉ほか)
*展示作品58点(生体部門のみ)の中から入場者の人気投票で決定
通信実費として定額為替(切手可)を1人300円同封してください。
上位入賞者については、画像データの提供をお願いします(新聞掲載のため)。 詳細の問い合わせと作品の送付先:〒787-0019
高知県四万十市具同8055-5
トンボ自然公園内
公益社団法人トンボと自然を考える会 「トンボフォトコンテスト」係

ピラルクのエサやり
内容:全長2メートルのアマゾン川産ピラルクへの、スリル満点の給餌体験。
場所:四万十川学遊館あきついお・さかな館。
時間:開館日の午後4時~。
対象:入館者先着10名。
参加費:無料。ただし、「四万十川学遊館あきついお」の入館料が必要)。

毎日イベント・ビーズトンボ携帯ストラップ作り&四万十川の蛇紋岩みがき
内容:ビーズで作るトンボ・アクセサリーの携帯ストラップ版(簡素化したデザインで、所要時間約30分)と、磨くほどに輝きを増す四万十川の蛇紋岩みがき(所要時間約30分)。

日高村トンボ観察図鑑ができました
 この春、高知県日高村(高知市の西方、車で30分ほど)より、同村内でこれまでに記録されている73種類のトンボを紹介した標記ガイドブックが発行されました。本体A-5版160ページで、解説を本会の杉村光俊常務理事が担当したご縁で、本会でも販売させて頂いております。実寸大での生体標本画像と、和風の体色解説が大きな特徴です。
四万十川学遊館あきついお売店にて税込み1,000円で販売中、送料360円で郵送も承ります。日高村からの預かり部数は300弱、ご購入を希望される方はお早めお求め下さい。

『中国・四国のトンボ図鑑』 割引頒布について
トンボと自然を考える会の会員の方を対象に割引頒布を実施させて頂いております。
税込み価格3,675円のところ、あきついお四万十川学遊館・売店コーナーでは税込み価格3,150円でお分けさせて頂きます(ご購入の際には、必ず会員証をご提示下さい)。
また、宅配を希望される方は、税・送料込み3,400円とさせて頂きたく、必要額を本会郵便口座(01630-5-35218)にお振込み下さい。1週間ほどでお届けできます。

「ネーチャーフォト研究会」メンバー募集中
トンボと自然を考える会会員、または四万十川学遊館年間パスポート所有者を対象として、トンボ自然公園内で見られるトンボや花などの撮影案内、作品展示会(年1~2回)、研究会会員の撮影技術向上と親睦を深めることを目的とした勉強会等を行います。
撮影されたい動植物の時期や場所の問い合わせへの対応、撮影時のコツ等を職員がアドバイスさせていただきますので、多くの方々のご参加をお待ちしています。
お問い合わせは、トンボと自然を考える会事務局。

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プロフィール

杉村光俊

Author:杉村光俊
1955年高知県中村市(現四万十市)に生まれる。
1985年(社)トンボと自然を考える会常務理事
日本蜻蛉学会会員
トンボ生態写真家

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