雨待ち

 トンボ王国では、ほぼ満開状態のツリフネソウ群落にホシホウジャクが吸蜜に訪れています。本当なら、秋雨前線が南下し終わり、さわやかな大陸性高気圧の下でアキアカネなどを追いかけている時期なのですが、今年は一向にその気配がありません。仕方なく?まだ夏のトンボを追いかけています。スタッフは、秋の行楽シーズンに向け、観察道の草引きに追われています。
_MG_1591ホシホウジャク+ツリ.gif _MG_1540ホシホウジャク+ツリ.gif _MG_1201ハリカメムシ2010・9.gif  _MG_1416草引き2010・9・24ト.gif
     ツリフネソウ+ホシホウジャク     ハリカメムシ    草引き
_MG_0796ハグロトンボ交尾201.gif _MG_1195クロイトトンボ連結.gif _MG_1459チョウトンボ♂2010.gif _MG_1432チョウトンボ♂2010.gif
 ハグロトンボ交尾   クロイトトンボ連結産卵    チョウトンボ♂
   _MG_1197ヒメコウホネ2010・9.gif   _MG_1516ベニトンボ♂2010・9.gif _MG_1527ベニトンボ♂2010・9.gif
 ヒメコウホネ×オグラコウホネ?        ベニトンボ♂
   _MG_1176オオシオカラトンボ.gif  _MG_1598マルタンヤンマ♂201.gif  _MG_1414クリ2010・9・24トン.gif
   オオシオカラトンボ産卵  マルタンヤンマ♂      クリ

一方で、最高の赤トンボフィールドとなる四万十川河川敷最上流のトンボ池が、すっかり干上がってしまいました。夏休みの間に誕生したギンヤンマなどのヤゴも全滅したことでしょう。ただ、今シーズンは春から夏まで水量たっぷりで、トンボたちの天敵アメリカザリガニが大繁殖しており、どちらにしても明るい未来は開けていませんでした。全滅とはいかないまでも天敵の衰退は確実、産卵活動目前のアオイトトンボや秋の赤トンボたちにとっては好都合で、後は秋雨前線の到来を待つばかりです。
_MG_1688四万十トンボ池水無2.gif _MG_1690ノシメ♂2010・9・25.gif _MG_1694ナツアカネ♂.gif _MG_1698ザリガニ死体2010・9.gif
四万十町のトンボ池    ノシメトンボ♂  ナツアカネ♂ 乾びたアメリカザリガニ

最下流に位置するトンボ池の水はたっぷりあるのですが、洪水時に浸入したと思われるオオクチバスが繁殖してメダカの群れが完全に消滅、オイカワやカワムツもオオクチバス若魚の口に入らないサイズが細々と生き残っているだけですが、これも時間の問題でしょう。トンボの方も、水面スレスレを飛び交うクロイトトンボやセスジイトトンボなどが激減、幼虫時代に犠牲となったのか、ぶつかるほど増えていたギンヤンマもチョウトンボも数える程度になってしまいました。遠方からやってきたと思われるハネビロトンボが、よく目立ちます。
_MG_1325草刈2010・9・23四万.gif _MG_1347アオモンイトトンボ.gif _MG_1081ハネビロトンボ交尾2.gif _MG_1090ハネビロトンボ産卵.gif
 鍋島のトンボ池    アオモンイトトンボ交尾  ハネビロトンボ交尾と産卵

海岸沿いのソテツは、昨年に続きクロマダラソテツシジミの脅威に晒されています。
   _MG_0844ソテツ2010・9・19四.gif  _MG_0850クロマダラソテツシ.gif _MG_0891クロマダラソテツシ.gif
 四万十川河口付近のソテツ クロマダラソテツシジミ    交尾 


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by 杉村光俊  at 10:12 |  トンボ王国最新情報 |  comment (1)  |   |  page top ↑

ガンヒバナ咲く

トンボ王国ではツリフネソウが見ごろを迎え、ヒガンバナも咲き始めました。ただ気温は、ちっとも秋らしくなりません。19日にはクマゼミの鳴き声も聞かれました。それでもマユタテアカネが小道の水溜りで連結産卵を、ノシメトンボも水辺に姿を見せるようになってきました。
_MG_0572ツリフネソウ2010・9.gif _MG_0481マンジュシャゲ2010.gif _MG_0419マユタテアカネ連結.gif _MG_0538ノシメトンボ♂2010.gif 
 ツリフネソウ     ヒガンバナ マユタテアカネ連結産卵   ノシメトンボ♂
MG_0407アゲハ+キアゲハ吸.gif _MG_0421アゲハ+キアゲハ吸.gif _MG_0549サルスベリ2010・9・.gif _MG_0470イカリモンガ2010・9.gif
 アゲハ+キアゲハ吸水    アゲハ吸水   サルスベリ   イカリモンガ  

18日朝、ウスバキトンボの群れにハネビロトンボ未熟♂1頭が交じっていました。
    _MG_0484ウスバキトンボ2010.gif  _MG_0457ハネビロトンボ未熟.gif _MG_0440.gif 
      ウスバキトンボ群飛          ハネビロトンボ未熟♂     

18日は愛媛県内子町のトンボ観察会に出向きました。まだまだ夏を感じさせられる陽気ながら、さすがに四万十市に比べると、いくらか秋めいているようで、リスアカネの産卵行動がたくさん観察できました。頭部だけの♀に産卵を促している♂の姿が哀れでした。
   _MG_0658ノシメトンボ♂2010.gif  _MG_0675リスアカネ連結産卵2.gif _MG_0746リスアカネ連結産卵.gif
    ノシメトンボ♂           リスアカネ連結産卵
         _MG_0682・トリミング.gif  _MG_0756リスアカネ連結産卵.gif
          リスアカネ単独産卵   連結産卵♀頭部のみ


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by 杉村光俊  at 09:42 |  トンボ王国最新情報 |  comment (0)  |   |  page top ↑

赤トンボ・シーズン間近

夏のトンボ池に君臨してきたウチワヤンマ。最後の1頭も10日以降、姿を見せなくなりました。湿地保護区はシオカラトンボやオオシオカラトンボのお祭り状態、マユタテアカネ、リスアカネに続き、ノシメトンボとコノシメトンボが水辺近くまで下山してきました。
_MG_9412ウチワヤンマ♂捕食.gif _MG_9117ヒヨドリバナ2010・9.gif _MG_9103オオシオカラトンボ.gif _MG_9494コノシメトンボ♂201.gif
最後のウチワヤンマ♂ ヒヨドリバナ オオシオカラトンボ産卵 コノシメトンボ♂

ただ、本格的赤トンボ・シーズンにはまだもう少し時間がかかりそうなので、徳島県某所にルリボシヤンマを見に行ってきました。猛暑のお陰?か、肌寒さを感じた昨年とはうってかわり沢山のルリボシヤンマとタカネトンボが出迎えてくれました。とはいいながら、谷をせき止めて作られた小さな池は、大量に堆積した落ち葉や枯れ枝によってすっかり浅くなり、多産していたオオアオイトトンボやリスアカネの姿は全く見られませんでした。昆虫の場合、天然記念物や種の保存法に指定されたとしても、その生息環境保全に多くの関心が払われることは先ずありません。まして普通種とされるオオアオイトトンボやリスアカネの存亡など、押して知るべきでしょう。来年はクワ持参のルリボシ詣でを目論んでいます。
  _MG_0202ルリボシヤンマ生息.gif   _MG_0164ルリボシヤンマ♂探.gif _MG_0174ルリボシヤンマ産卵2.gif
    徳島県某所の池      ルリボシヤンマ♂      産卵
  _MG_9756タカネトンボ♂探雌.gif _MG_0098タカネトンボ産卵201.gif  _MG_0087ミヤマアカネ♂2010.gif
    タカネトンボ♂      産卵           ミヤマアカネ♂

四万十川の船着き場では、セスジイトトンボとムスジイトトンボが乱舞状態です。
  _MG_9926ムスジイトトンボ連.gif  _MG_9923ムスジイトトンボ交.gif _MG_9930ムスジイトトンボ連.gif
  四万十川の船着場         ムスジイトトンボ連結産卵
  _MG_9982セスジイトトンボ移.gif _MG_9937セスジイトトンボ連.gif  _MG_9965ウスバキトンボ群飛2.gif
     セスジイトトンボ移精      潜水産卵     ウスバキトンボ群飛


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by 杉村光俊  at 14:32 |  トンボ王国最新情報 |  comment (0)  |   |  page top ↑

久しぶり

草刈後の湿地保護区には早速、オオシオカラトンボなど多くのトンボが産卵に訪れています。マユタテアカネやリスアカネなど秋の赤トンボも水辺に集まりつつありますが、これらの本格的生殖シーズンはもう少し先になりそうです。オニヤンマやウチワヤンマなど、夏のトンボもまだ頑張ってくれてはいますが、トンボ王国のトンボは中休みといった感じです。
_MG_8132湿地保護区b2010・9・3トンボ王国.gif _MG_8110オオシオカラトンボ産卵警護2010・9・3トンボ王国.gif _MG_8128オオシオカラトンボ産卵警護2010・9・3トンボ王国.gif _MG_8155リスアカネ♂2010・9・3トンボ王国.gif
 湿地保護区         オオシオカラトンボ産卵(警護)     リスアカネ♂
_MG_8154ウチワヤンマ♂2010・9・3トンボ王国.gif _MG_8085オニヤンマ産卵2010・9・3トンボ王国.gif _MG_7882ショウリョウバッタ(交尾前)2010・9・1トンボ王国.gif _MG_7902アゲハモドキ2010・9・1トンボ王国.gif
 ウチワヤンマ老熟♂   オニヤンマ産卵  ショウリョウバッタ アゲハモドキ

という訳でもありませんが9月4日、愛知県の会員Tさんをお誘いし岡山県蒜山某所にオオルリボシヤンマなどを見に行ってきました。
   _MG_8270オオルリボシヤンマ生息地2010・9・4岡山県真庭市蒜山上長田戸谷.gif  _MG_8228オオルリボシヤンマ♂縄張り飛翔2010・9・4岡山県真庭市蒜山塩釜キャンプ場.gif  _MG_8375オオルリボシヤンマ♂休止2010・9・4岡山県真庭市蒜山上長田戸谷.gif
 オオルリボシヤンマ生息地   ♂縄張り飛翔       老熟♂休止
   _MG_8547.gif  _MG_8292オオルリボシヤンマ緑色♀産卵2010・9・4岡山県真庭市蒜山上長田戸谷.gif  _MG_8527.gif
 オオルリボシヤンマ♀産卵場所探し  緑色♀産卵     青色♀産卵
   _MG_8458タカネトンボ♂パトロール飛翔2010・9・4岡山県真庭市蒜山上長田戸谷.gif  _MG_8393タカネトンボ産卵2010・9・4岡山県真庭市蒜山上長田戸谷.gif  _MG_8306ナンバンギセル2010・9・4岡山県真庭市蒜山上長田戸谷.gif
   タカネトンボ♂パトロール    ♀産卵         ナンバンギセル 

数年ぶりの現地はかなり草原化が進み、アキアカネなど秋の赤トンボを中心に多くのトンボが減少しているように感じました。同所の第一発見者で、長くトンボの観察と撮影に携わっておられるOさんも、どこの場所でもトンボの姿が減ってきたように感じるが、逆に「増えた」などという話はどこからも聞こえてこない、と嘆いておられました。
トンボが減るということは、水辺を中心とする自然生態系が脆弱になってきていることの証。いくら経済優先の資本主義国とはいえ、覚醒剤がそうであるように生態系保全もまた、生物としてのヒト存続に関わる問題ゆえ、民間の市場原理だけで左右されるものであってはならないでしょう。

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by 杉村光俊  at 14:58 |  トンボ王国最新情報 |  comment (0)  |   |  page top ↑

漁港探訪

厳しい残暑が続く中、トンボ王国では早やツリフネソウが開花、赤トンボの産卵が始まったので、湿地保護区の草刈りも始めました。
_MG_7699湿地保護区2010・9・1トンボ王国 _MG_7707ツリフネソウ2010・9・1トンボ王国 _MG_7527ミソハギ+ツマグロヒョウモン♂2010・8・28トンボ王国 _MG_7532ミソハギ+シオカラトンボ♂捕食(イチモンジセセリ)2010・8・28トンボ王国
湿地保護区  ツリフネソウ ミソハギ+ツマグロヒョウモン シオカラトンボ♂(捕食)
  _MG_7697マユタテアカネ♂2010・9・1トンボ王国 _MG_7914マユタテ交尾2010・9・2   _MG_7928ヒメアカネ♂+草刈2010・9・2
  縄張りを見張るマユタテアカネ♂ 同交尾      草刈監督するヒメアカネ♂

タカネトンボの池ではモノサシトンボの♂が、何者かに腹部を引きちぎられた♀に産卵を促していました。
          _MG_7937モノサシ連結♀腹部切れ2010・9・2 _MG_7971モノサシ連結産卵♀腹部切れ2010・9・2
           腹部のない♀に産卵を促すモノサシトンボ♂

とんぼ館の中庭ビオトープではミズアオイが満開、ベニイトトンボの勢いにも幾分蔭りが感じられます。
 _MG_7860トンボ池2010・9・1とんぼ館中庭ビオトープ _MG_7856トンボ池2010・9・1とんぼ館中庭ビオトープ _MG_7858ミズアオイ2010・9・1とんぼ館中庭ビオトープ _MG_7850ベニイトトンボ♂2010・9・1とんぼ館中庭ビオトープ
      とんぼ館中庭ビオトープ         ミズアオイ  ベニイトトンボ♂

夏のトンボは日ごとに数を減じ、赤トンボの季節にはまだ早いこの時期、展示用の魚調達には打って付けです。今回は足摺方面に出かけ、岸壁の上から魚撮影も楽しんで?きました。
  _MG_7842あしずり港2010・9・1土佐清水市更生町  _MG_7718オニカマス2010・9・1土佐清水市清水港  _MG_7725コショウダイ2010・9・1土佐清水市清水港
    とある漁港         オニカマス        コショウダイ
  _MG_7734マツダイ2010・9・1土佐清水市清水港  _MG_7778ゴマフエダイ2010・9・1土佐清水市清水港  _MG_7792ソラスズメダイ2010・9・1土佐清水市あしずり港
    マツダイ          ゴマフエダイ       ソラスズメダイ
  _MG_7803クロウミウマ2010・9・1土佐清水市あしずり港  _MG_7806カワハギ2010・9・1土佐清水市あしずり港  _MG_7828ヒラスズキ2010・9・1土佐清水市あしずり港
    クロウミウマ        カワハギ         ヒラスズキ


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by 杉村光俊  at 15:24 |  トンボ王国最新情報 |  comment (0)  |   |  page top ↑
イベント情報・お知らせ
トンボ王国のホームページはこちらからどうぞ
www.gakuyukan.com/

催しのご案内

第5回ネーチャーフォト研究会作品発表展示会
内容:自然と生き物大好きメンバー渾身の生物写真64点を、A-3サイズのパネルで紹介。ビーズトンボ額がもらえる人気投票つき。
日時:平成29年4月22日(土)~7月17日(月)。
場所:四万十川学遊館あきついお・多目的ホール。
入場:四万十川学遊館あきついおの入館料が必要。

ピラルクのエサやり
内容:全長2メートルのアマゾン川産ピラルクへの、スリル満点の給餌体験。
場所:四万十川学遊館あきついお・さかな館。
時間:開館日の午後4時~。
対象:入館者先着10名。
参加費:無料。ただし、「四万十川学遊館あきついお」の入館料が必要)。

毎日イベント・ビーズトンボ携帯ストラップ作り&四万十川の蛇紋岩みがき
内容:ビーズで作るトンボ・アクセサリーの携帯ストラップ版(簡素化したデザインで、所要時間約30分)と、磨くほどに輝きを増す四万十川の蛇紋岩みがき(所要時間約30分)。

日高村トンボ観察図鑑ができました
 この春、高知県日高村(高知市の西方、車で30分ほど)より、同村内でこれまでに記録されている73種類のトンボを紹介した標記ガイドブックが発行されました。本体A-5版160ページで、解説を本会の杉村光俊常務理事が担当したご縁で、本会でも販売させて頂いております。実寸大での生体標本画像と、和風の体色解説が大きな特徴です。
四万十川学遊館あきついお売店にて税込み1,000円で販売中、送料360円で郵送も承ります。日高村からの預かり部数は300弱、ご購入を希望される方はお早めお求め下さい。

『中国・四国のトンボ図鑑』 割引頒布について
トンボと自然を考える会の会員の方を対象に割引頒布を実施させて頂いております。
税込み価格3,675円のところ、あきついお四万十川学遊館・売店コーナーでは税込み価格3,150円でお分けさせて頂きます(ご購入の際には、必ず会員証をご提示下さい)。
また、宅配を希望される方は、税・送料込み3,400円とさせて頂きたく、必要額を本会郵便口座(01630-5-35218)にお振込み下さい。1週間ほどでお届けできます。

「ネーチャーフォト研究会」メンバー募集中
トンボと自然を考える会会員、または四万十川学遊館年間パスポート所有者を対象として、トンボ自然公園内で見られるトンボや花などの撮影案内、作品展示会(年1~2回)、研究会会員の撮影技術向上と親睦を深めることを目的とした勉強会等を行います。
撮影されたい動植物の時期や場所の問い合わせへの対応、撮影時のコツ等を職員がアドバイスさせていただきますので、多くの方々のご参加をお待ちしています。
お問い合わせは、トンボと自然を考える会事務局。

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プロフィール

杉村光俊

Author:杉村光俊
1955年高知県中村市(現四万十市)に生まれる。
1985年(社)トンボと自然を考える会常務理事
日本蜻蛉学会会員
トンボ生態写真家

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