トンボ王国とは

正式名称・四万十市トンボ自然公園。高知県四万十市の自然保護団体・社団法人トンボと自然を考える会が中心となり、1985年より市内田黒池田谷に広がる休耕田を整備した世界初のトンボ保護区。現在の広さは約8.7ヘクタールで現在もナショナル・トラストで用地を拡張中。スイレンやハナショウブなど四季の花咲く大小50余りのトンボ池では、3月下旬から12月にかけて60種以上のトンボが飛び交う。
エリア内にはトンボ1000種を含め、約5000種に上る世界の昆虫標本と、アカメを始めとする120種の四万十川の魚を含め300種5000尾に上る世界の淡水・汽水魚を展示・飼育する「あきついお四万十川学遊館」があり、自然保護区としてだけではなく、観光や学童らの環境学習にも活用されている。
テーマ: 高知(土佐) -  ジャンル: 地域情報
by 杉村光俊  at 12:05 |  トンボ王国最新情報 |   |   |  page top ↑

整備作業進む

 異様に長引く、今冬の寒波。これも温暖化の影響だとか。何でも、北極が暖かくなって氷が溶けたところに暖気が入り込み、ジェット気流を蛇行させているのだそうです。ちなみに、本日2月4日も、結構な降雪振りです。

   239A1045降雪2018・1・24トンボ王国  239A1061降雪2018・1・24トンボ王国  239A1072アオキの葉積雪2018・1・24トンボ王国
                  1月24日の降雪状況

 そんなことで、トンボ王国の生きものたちは完全に冬篭り状態のまま。動くものの大半は野鳥です。それでも、ヒキガエルやアカガエルたちは例年同様に産卵活動を始めています。

   239A1709アオサギ2018・1・31トンボ王国  239A1707ダイサギ捕食2018・1・31トンボ王国  239A1720カワセミ&一口オーナー看板2018・1・31トンボ王国
    アオサギ          ダイサギ         カワセミ

239A1042ニホンヒキガエル産卵場2018・1・24トンボ王国(右湿地保護区右) 239A1035ニホンアカガエル卵塊2018・1・24トンボ王国(湿地保護区右-右) 239A1026ニホンヒキガエル卵紐2018・1・24トンボ王国(湿地保護区右-左) 239A1769ミツマタ2018・2・2トンボ王国
右手湿地保護区   ニホンアカガエル卵塊  ニホヒキガエル卵紐  ミツマタ蕾

 生きものの姿がないお陰?で、春に向けた保護区整備に集中できています。特に今冬は、多くの皆さんからご支援を頂き、湿地保護区へのイノシシ柵設置を進めています。現時点で湿地保護区の半分くらいを囲うことができていますが、設置箇所ではこれまでのような同じ作業を繰り返す必要がなくなり、心身とも随分楽になりました。何より、ヤゴが大好きな岸辺環境が安定するので、来年以降のトンボ発生数の増加が期待されます。トンボが多く飛び立つということは、それだけの栄養分が水中から持ち出されているわけですから、トンボ王国なら結果的にその水が流入する四万十川の水質浄化にもつながっていくことになります。

   239A1325イノシシ柵設置2018・1・28トンボ王国(右湿地保護区-右)  239A1040イノシシ柵設置2018・1・24トンボ王国(右湿地保護区右)  239A1325イノシシ柵設置2018・1・28トンボ王国(右湿地保護区-右) 
            イノシシ柵設置作業(右手湿地保護区)

   239A1463イノシシ柵設置2018・1・29トンボ王国(本谷奥)  239A1712土手直し2018・1・31トンボ王国(本谷奥・湿地保護区)  239A1717土手直し2018・1・31トンボ王国(本谷奥・湿地保護区)
            イノシシ柵設置作業(本谷奥湿地保護区)

 イノシシ柵設置作業と土手直し作業が進んでいる半面、当然ながらスイレン抜き作業のはかどりは芳しくありません。もっとも、このところの冷え込みでスイレン池の表面は終日結氷していることも多々あり、こんな日はイノシシ柵設置作業がなくてもどうしようもありませんが。どちらにせよ、遅れ気味のスイレン抜き作業ですが、そんな中で去る1月27、地元のグループ「具同若手の会」の皆さんを中心に約20名のボランティアが昨年に引き続き駆けつけて下さり、大いに助かりました。今月18日にも応援願えるとのことで、好天に恵まれることをを祈っています。

   239A1313スイレン抜き・ボランティア(作業風景)2018・1・27トンボ王国  239A1309スイレン抜き・ボランティア(作業風景)2018・1・27トンボ王国  239A1762スイレン抜き2018・2・2トンボ王国
    ボランティアを迎えてのスイレン抜き    久しぶりの通常スイレン抜き

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by 杉村光俊  at 12:58 |  トンボ王国最新情報 |  comment (0)  |   |  page top ↑

冬ごもり中

 案の定、今月6日をもってトンボ・シーズンお休みとなったトンボ王国。動くものは野鳥ばかり。

239A0775ダイサギ2018・1・18トンボ王国 239A0730メジロ&サザンカ2018・1・17トンボ王国 239A0811コゲラ2018・1・20トンボ王国 239A0687ルリビタキ♀2018・1・15トンボ王国(右湿地保護区)
 ダイサギ        メジロ          コゲラ          ルリビタキ

 寒さが一気に緩んだ18日、越冬トンボ撮影チャンスとばかり心当たりの林縁を歩いてみましたが、次に訪れる(つまり今回の)大寒波襲来を予測してか2頭のシジミチョウが顔をだしてくれたのみ、トンボ池では今や嫌われ者になったミシシッピアカミミガメばかりが、しばしの暖を楽しんでいました。

239A0755キヌヤナギ2018・1・18トンボ王国 239A0726ハムシ?一種&シロバナタンポポ2018・1・16トンボ王国 239A0746ムラサキツバメ♀2018・1・18トンボ王国(本谷奥) 239A0773ミシシッピアカミミガメ2018・1・18トンボ王国
花芽が出たキヌヤナギ シロバナタンポポ ムラサキツバメ  カメの集団

 お蔭で整備作業は順調に進行(と言っても人手不足は否めませんが)、現在スイレン抜きは5個目のトンボ池に取り掛かっています。お蔭様と言えば、ご寄付お願いしている湿地保護区のイノシシ柵設置計画。現在40万円ほどのご支援をお寄せ頂き、モートンイトトンボ保護区、本谷奥湿地保護区のほぼ2分の1、右手湿地保護区のおよそ5分の4まで囲うことができました。これで、土手の補修作業は台風などの増水後等、これまでの数十回から数回に軽減できることになると予想され、気分的にも随分楽になりました。もちろん、重要なエコトーン・ゾーンでもある岸辺環境が過度にかく乱されなくなるため、ネアカヨシヤンマを始めとする湿地性トンボの増加も大いに期待されるところです。なおイノシシ柵設置のための募金活動は、湿地保護区全域の柵囲いを目指し、今も継続中です。

   239A0748スイレン抜き2018・1・18トンボ王国  239A0841イノシシ柵設置2018・1・21トンボ王国(右湿地保護区)ロウ  239A0793イノシシ柵運搬2018・1・19トンボ王国
スイレン抜き(5個目) イノシシ柵設置完了(右湿地下段)同 準備中(本谷奥)

 この間、ツルの雑種や、干上がりかかっている市内の河川でひたすら降雨を待っているコイの撮影んも勤しんでいます。

   239A0616ナベヅル&ナベクロヅル2018・1・12四万十市森沢  239A0658ノゴイ2018・1・14四万十市内川桃ケ市付近内川川  239A0642ノゴイ2018・1・14四万十市内川桃ケ市付近内川川
    ナベクロヅルほか           内川川のコイたち

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by 杉村光俊  at 13:42 |  トンボ王国最新情報 |  comment (0)  |   |  page top ↑

万事休す

 と言っても、トンボ王国のことではありません。苦しい運営が続いていることに違いはありませんが、「ムカシトンボが育つ谷水はすぐ飲める、ミヤマアカネが暮らす田んぼのお米は安全で美味、オオイトトンボが飛び交う水辺は灌漑用水として太鼓判」の常識化を目指し活動を続けています。マズいのは、年越し赤トンボのことです。
それまでの青空が雲に覆われて気温が急低下した4日正午前、小さな橋上で日向ぼっこしていたキトンボB♂が動けなくなっているところを発見、誰かに踏みつけられても可哀そう(本音は勿体ない)なので、ねぐらにもなる近くのフジツツジに避難させました。昼下がり、一時的に雲が切れた隙にどこかへ飛び去っていましたが、6日朝も元気な姿を見せてくれていました。

   239A0168キトンボ♂B2018・1・4トンボ王国  239A0159キトンボ♂B2018・1・4トンボ王国  239A0204キトンボ♂B2018・1・4トンボ王国
             橋の上で動けなくなっていたキトンボB♂ 
  
 ところが、その後天候が崩れ、そのまま今回の大寒波襲来となってしまいました。ただでさえ体力が衰えた老トンボ、食事にありつけない日が3日以上続けば、もう万事休すでしょう。ということで、2017年のトンボ・シーズンは2018年1月6日のキトンボ1♂をもって閉幕という公算濃厚となりました。

   239A0423降雪2018・1・11トンボ王国  239A0420降雪2018・1・11トンボ王国  239A0419降雪2018・1・11トンボ王国
                うっすら雪化粧したトンボ王国

 細々開花している花々も、今回の寒波で縮み上がっていることでしょう。

   239A0294サザンカ2018・1・9トンボ王国  239A0265フジツツジ2018・1・9トンボ王国  239A0278シハイスミレ2018・1・9トンボ王国
    サザンカ          シハイスミレ        フジツツジ

 一つ朗報です。数年前から水漏れが続いていた黄色スイレン池(看板はピンク・スイレンですが)の水位が、昨年末からの整備作業によって回復しました。

   239A9688スイレン抜き前2017・12・30トンボ王国  239A9790スイレン抜き2017・12・31トンボ王国  239A0298水位回復2018・1・9トンボ王国黄スイレン池
   水位が低下した状態    作業中の状況      作業後の状況

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by 杉村光俊  at 10:58 |  トンボ王国最新情報 |  comment (0)  |   |  page top ↑

年越し赤トンボ

北風が多少強めながらも、好天に恵まれた四万十地方の年明け。

気がかりな年越し赤トンボは1月3日現在、キトンボ♂1頭の生存が確認できています。昨2日には、左前バネ中央部が大きく欠損したA個体と、左前バネを除く3枚の羽先端近くに小さな欠損があるB個体の♂2頭の健在が確認されていて、今日姿を見せた個体は、多分A個体だったと思います。ちなみに、両個体は昨年12月19日から追いかけているものです。ただ、年末30日まで健在だったヒメアカネ1オスは行方不明で、年越し失敗濃厚です。
なおキトンボについては、引き続き「追っかけ」を続けたいと思います。

239A9805赤トンボ浴陽ポイント2018・1・1トンボ王国 239A9927キトンボ♂2018・1・2トンボ王国 239A9822キトンボ♂2018・1・1トンボ王国 239A9945キトンボ♂2018・1・2トンボ王国
 観察ポイント      キトンボ♂ A個体       同 B個体

 初春ならぬ早春のような陽気に誘われ、成虫越冬中の昆虫もポツポツと姿を見せる中、非成虫越冬種のツマグロヒョウモンも♀1頭もまだ頑張っています。

   239A9810ムラサキシジミ2018・1・1トンボ王国  239A9814キタキチョウ2018・1・1トンボ王国  239A9932ツチイナゴ2018・1・1トンボ王国  239A9943ツマグロヒョウモン♀2018・1・1トンボ王国
    ムラサキシジミ    キタキチョウ  ツチイナゴ  ツマグロヒョウモン

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by 杉村光俊  at 16:07 |  トンボ王国最新情報 |  comment (0)  |   |  page top ↑
イベント情報・お知らせ
トンボ王国のホームページはこちらからどうぞ
www.gakuyukan.com/

催しのご案内

第31回全日本トンボフォトコンテスト入賞作品展のご案内

場所:四万十川遊館あきついお多目的ホール(とんぼ館ロビー) 入場:無料(ただし四万十川遊館あきついお入場料が必要) 今回で31回を数える、トンボだけの全国公募写真展。去る10月19日開催の審査会で選ばれた58点を掲示。
併せて、ご見学の皆さんによる人気投票で選ばれたにトンボ王国特別賞3点の発表もしています。


ピラルクのエサやり
内容:全長2メートルのアマゾン川産ピラルクへの、スリル満点の給餌体験。
場所:四万十川学遊館あきついお・さかな館。
時間:開館日の午後4時~。
対象:入館者先着10名。
参加費:無料。ただし、「四万十川学遊館あきついお」の入館料が必要)。

毎日イベント・ビーズトンボ携帯ストラップ作り&四万十川の蛇紋岩みがき
内容:ビーズで作るトンボ・アクセサリーの携帯ストラップ版(簡素化したデザインで、所要時間約30分)と、磨くほどに輝きを増す四万十川の蛇紋岩みがき(所要時間約30分)。

日高村トンボ観察図鑑ができました
 この春、高知県日高村(高知市の西方、車で30分ほど)より、同村内でこれまでに記録されている73種類のトンボを紹介した標記ガイドブックが発行されました。本体A-5版160ページで、解説を本会の杉村光俊常務理事が担当したご縁で、本会でも販売させて頂いております。実寸大での生体標本画像と、和風の体色解説が大きな特徴です。
四万十川学遊館あきついお売店にて税込み1,000円で販売中、送料360円で郵送も承ります。日高村からの預かり部数は300弱、ご購入を希望される方はお早めお求め下さい。

『中国・四国のトンボ図鑑』 割引頒布について
トンボと自然を考える会の会員の方を対象に割引頒布を実施させて頂いております。
税込み価格3,675円のところ、あきついお四万十川学遊館・売店コーナーでは税込み価格3,150円でお分けさせて頂きます(ご購入の際には、必ず会員証をご提示下さい)。
また、宅配を希望される方は、税・送料込み3,400円とさせて頂きたく、必要額を本会郵便口座(01630-5-35218)にお振込み下さい。1週間ほどでお届けできます。

「ネーチャーフォト研究会」メンバー募集中
トンボと自然を考える会会員、または四万十川学遊館年間パスポート所有者を対象として、トンボ自然公園内で見られるトンボや花などの撮影案内、作品展示会(年1~2回)、研究会会員の撮影技術向上と親睦を深めることを目的とした勉強会等を行います。
撮影されたい動植物の時期や場所の問い合わせへの対応、撮影時のコツ等を職員がアドバイスさせていただきますので、多くの方々のご参加をお待ちしています。
お問い合わせは、トンボと自然を考える会事務局。

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プロフィール

杉村光俊

Author:杉村光俊
1955年高知県中村市(現四万十市)に生まれる。
1985年(社)トンボと自然を考える会常務理事
日本蜻蛉学会会員
トンボ生態写真家

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