トンボ王国とは

正式名称・四万十市トンボ自然公園。高知県四万十市の自然保護団体・社団法人トンボと自然を考える会が中心となり、1985年より市内田黒池田谷に広がる休耕田を整備した世界初のトンボ保護区。広さは約5.7ヘクタールで現在もナショナル・トラストで用地を拡張中。スイレンやハナショウブなど四季の花咲く大小50余りのトンボ池では、3月下旬から12月にかけて60種以上のトンボが飛び交う。
エリア内にはトンボ1000種を含め、約5000種に上る世界の昆虫標本と、アカメを始めとする120種の四万十川の魚を含め300種5000尾に上る世界の淡水・汽水魚を展示・飼育する「あきついお四万十川学遊館」があり、自然保護区としてだけではなく、観光や学童らの環境学習にも活用されている。
テーマ: 高知(土佐) -  ジャンル: 地域情報
by 杉村光俊  at 12:05 |  トンボ王国最新情報 |   |   |  page top ↑

初夏のトンボぞくぞく

 連日の強風にもめげず、春と初夏のトンボが競演するトンボ王国。トラフトンボやヨツボシトンボなど春のトンボの産卵活動が最高潮を迎える一方、キイロサナエやサラサヤンマなど初夏のトンボも水辺に戻ってきました。

   _MG_3335観察道2012・5・9ト.gif  _MG_3351マルバウツギ2012・5.gif  _MG_3337ヨツボシトンボ産卵2.gif
    トンボ保護区        マルバウツギ      ヨツボシトンボ産卵

   _MG_3793トラフトンボ産卵201.gif  _MG_3806トラフトンボ産卵201.gif  _MG_4377モートンイトトンボ.gif
            トラフトンボ産卵           モートンイトトンボ産卵

   _MG_4367キイロサナエ産卵201.gif  _MG_4456サラサヤンマ♂(本.gif  _MG_4437サラサヤンマ♂(本.gif
    キイロサナエ産卵             サラサヤンマ♂

_MG_4408アサヒナカワトンボ.gif _MG_3144コフキトンボ未熟♀2.gif _MG_3819コゲラ育雛2012・5・.gif _MG_3784アサザ2012・5・10ト.gif
アサヒナカワトンボ橙色翅型♂ コフキトンボ未熟♀ 子育て中のコゲラ  アサザ

 学遊館の「さかな館」で飼育中のトビハゼが大きくなったので、高知県知事の許可を得て少し小振りの個体と取り替えてきました。

   _MG_3442トビハゼ放流2012・5.gif  _MG_3467トビハゼ2012・5・9.gif  _MG_2950マハゼ幼魚2012・5・.gif
    里帰りするトビハゼ    河口干潟のトビハゼ    マハゼ幼魚 

 山間の渓流ではムカシトンボに代わり、小型のサナエトンボが水辺に現れ、シコクトゲオトンボの羽化も始まりました。

   _MG_3892ヒメクロサナエ♂201.gif  _MG_3900シコクトゲオトンボ.gif  _MG_3939グンバイトンボ連結.gif
    ヒメクロサナエ♂   シコクトゲオトンボ羽化後♂  グンバイトンボ連結

 四万十川トンボ池では、史上最多と思われるほど多くのアオイトトンボが羽化しています。

   _MG_3416四万十川トンボ池201.gif  _MG_3783アオイトトンボ♀羽.gif  _MG_3382アオイトトンボ未熟.gif
    四万十川トンボ池    アオイトトンボ♀羽化    同 未熟♂

 佐田沈下橋周辺の四万十川では、清流を旅するヒメサナエの羽化が最盛期を迎えています。近年高知県では、沈滞している中央部の経済活性化策とかで、中央部を流れる仁淀川のPRに余念ありませんが、流域の至る所で羽化してくるヒメサナエは、人々の思惑にとらわれることなく、この川がまだまだ一級の清流だということを証明してくれているのです。

   _MG_4358ヒメサナエ生息地201.gif  _MG_4232ヒメサナエ♂羽化(.gif  _MG_4342ヒメサナエ♂羽化201.gif
    佐田 四万十川           ヒメサナエ♂羽化


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再調査

 時ならぬ豪雨と強風に見舞われてしまった、今年のゴールデンウイーク。お陰で、ムカシトンボ・シーズンが文字通り「尻切れトンボ」になってしまった感じです。3日、大雨後の強風を逃れ、色々なトンボたちが「とんぼ館中庭ビオトープ」に避難していました。

   _MG_2158あきついお中庭ビオ.gif  _MG_2614アジアイトトンボ半.gif  _MG_2155ハラビロトンボ半成.gif
    中庭ビオトープ     アジアイトトンボ♀捕食  ハラビロトンボ半成熟♂

 幾分風が収まった5日と6日には、数日間の遅れを取り戻そうとばかり、多くのトンボたちが水辺に繰り出していました。

_MG_2080シオヤトンボ♂2012.gif _MG_2683シオヤトンボ交尾201.gif _MG_2658ヨツボシトンボ♂+カ.gif _MG_2624トラフトンボ産卵201.gif
 シオヤトンボ♂    同交尾    ヨツボシトンボ♂     トラフトンボ産卵

   _MG_2941コフキヒメイトトン.gif  _MG_2535コフキヒメイトトン.gif  _MG_2709モノサシトンボ未熟.gif
  コフキヒメイトトンボ未熟♂    同 未熟♀      モノサシトンボ未熟♀

   _MG_2733オオイトトンボ移精2.gif  _MG_2735オオイトトンボ交尾2.gif  _MG_2753オオイトトンボ連結.gif
    オオイトトンボ移精     同 交尾        同 連結産卵(青色♀)

_MG_2924モートンイトトンボ.gif _MG_2913モートンイトトンボ.gif _MG_2930ショウジョウトンボ.gif _MG_2114オオヤマトンボ♂201.gif
モートンイトトンボ未熟♀ 同 交尾  ショウジョウトンボ未熟♂ オオヤマトンボ♂

   _MG_2691クロイトトンボ連結.gif  _MG_2684クロイトトンボ連結.gif  _MG_2460モツゴ2012・5・4ト.gif
          クロイトトンボ潜水産卵           モツゴ+メダカ

   _MG_2078ヒトツバタゴ2012・5.gif  _MG_2109ナミアゲハ+マルバウ.gif  _MG_2513ミゾソバ2012・5・4.gif
    ヒトツバタゴ       アゲハ+マルバウツギ   ミゾソバ

 開花し始めた、学遊館前のシャリンバイに色々なチョウが集まっています。

   _MG_2713ナガサキアゲハ♂+シ.gif  _MG_2366ツマグロヒョウモン.gif  _MG_2372スミナガシ+シャリン.gif
    ナガサキアゲハ      ツマグロヒョウモン    スミナガシ

   _MG_2399イチモンジチョウ+シ.gif  _MG_2722アオスジアゲハ+シャ.gif  _MG_2384タベサナエ♀2012・5.gif
    イチモンジチョウ     アオスジアゲハ     タベサナエ♀(オマケ)

 遅まきながら、2001年公表の高知県版レッドリストの見直し作業が始まりそうなので、改めて懐かしい水辺を再調査しています。オオイトトンボを筆頭とする多くのイトトンボやキイロサナエ、タベサナエ、トラフトンボなどの激減振りに愕然とさせられるばかり。往時の風景とさほど変わりないように思える水辺からも、多くのトンボたちの姿が失せており、恐怖にも似た寂しさが込み上げてきます。この辺りでは、ごくありふれていた抽水植物のヒルムシロも全滅状態で、かつての繁茂地では全てコカナダモに置き換わっているようです。そんな中、最下流の四万十川トンボ池にトラフトンボが定着したようで、少しだけ安堵感を得ることができました。

   _MG_2163ヤマサナエほか生息.gif  _MG_2177ヤマサナエ未熟♀201.gif  _MG_2526トラフトンボ♂四万.gif
かつてのタベサナエ産地にいたのはヤマサナエばかり… トンボ池のトラフトンボ♂

 激減といえば、我がトンボ王国を訪れる見学者も最盛時に比べると半減、あるいはそれ以上の減少振りです。自然に限らず、物事を心底から楽しむためには「それなりの知識と経験」が求められます。知識の方はともかく、経験を積むという観点からすると日本の自然環境は余りに脆弱になってしまいました。小さなイトトンボが姿を消すということは「生態系」にとって初期ガンのようなものかもしれません。
過日、購読している某新聞の「全ての道はローマーに通ず」と言われるほど繁栄した古代ローマが滅んだ理由は他国の侵略などではなく、国民がパンとサーカスを求めたからだ、という記事が目に留まりました。改めて、ヒトは工業製品なんぞではなく、地球生態系の一員として誕生した一種の生物であることを思い出し、その生存にとって最も大切な生態系の補修に一刻も早く経済的価値を見出して欲しいと思います。

   _MG_2086キムネクマバチ+ノア.gif  _MG_2115見学者2012・5・3ト.gif  _MG_2523ミドリガメ2012・5・.gif
       ゴールデンウイークのトンボ王国        増加したミドリガメ


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by 杉村光俊  at 16:47 |  トンボ王国最新情報 |  comment (0)  |   |  page top ↑

初夏への衣替え、急ピッチ

 見ごろを迎えたカキツバタに続きスイレンも開花、トンボ王国は日を追って華やかさを増しています。オオイトトンボやトラフトンボも水辺に戻り、春のトンボシーズンも最高潮です。

_MG_1386カキツバタ(白花)2.gif _MG_1462スイレン(薄ピンク.gif _MG_1505スイレン(黄色)201.gif _MG_1299ツマグロヒョウモン.gif
 カキツバタ(白花)咲くトンボ池      スイレン   ノアザミ+ツマグロヒョウモン

_MG_1456オヘビイチゴ2012・4.gif _MG_1632ヨツボシトンボ♂201.gif _MG_1247シオカラトンボ未熟.gif _MG_1666タベサナエ♂+カキツ.gif
 オヘビイチゴ       ヨツボシトンボ♂   シオカラトンボ未熟♀ タベサナエ♂ 

 四万十川トンボ池は越冬トンボで大賑わい、水中ではアオイトトンボのヤゴがスイミングに余念ありません。

_MG_1390四万十川トンボ池201.gif _MG_1651ホソミイトトンボ越.gif _MG_1428ホソミイトトンボ越.gif _MG_1658ホソミイトトンボ越.gif
四万十川トンボ池 ホソミイトトンボ越冬型・移精 同 交尾  同 連結産卵

_MG_1448ホソミオツネン.gif _MG_1411クロスジギンヤンマ.gif _MG_1636アオイトトンボ終齢.gif _MG_1518セスジイトトンボ羽.gif
ホソミオツネン クロスジギンヤンマ産卵 アオイトトンボ幼虫  セスジイト未熟♂

 早々の夏日に時ならぬ豪雨、今シーズンのムカシトンボたちは大変な目に遭っています。いつもの年なら活動がほぼ収束している27日になって、ようやくオスのホバリングを撮影することができました。

_MG_1593ムカシトンボ生息地2.gif _MG_1527ムカシトンボ♂探雌.gif _MG_1700ムカシトンボ♂捕食.gif _MG_1533ムカシトンボ♂争い2.gif
行きつけの渓流    ムカシトンボ♂探雌飛翔  同 捕食        同 争い

_MG_1826ムカシトンボ産卵201.gif _MG_1856ムカシトンボ産卵201.gif _MG_1693アサヒナカワトンボ.gif _MG_1697アサヒナカワトンボ.gif
   ムカシトンボ産卵(フキ)        アサヒナカワトンボ橙色翅型♂


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by 杉村光俊  at 18:32 |  トンボ王国最新情報 |  comment (0)  |   |  page top ↑

初夏のトンボ登場

 ピンクのフジツツジに代わり、真紅のオンツツジが目立ち始めたトンボ王国。
春のトンボが次々と水辺に帰還する中、初夏のトンボの羽化も始まりました。
_MG_1139ジャーマンアイリス2.gif _MG_1010オンツツジ2012・4・.gif _MG_0714オンツツジ2012・4・.gif _MG_0756フジ2012・4・20トン.gif
 あきついお玄関     オンツツジ咲く小道   オンツツジ       フジ

_MG_0799オオヤマトンボ♂羽.gif _MG_0801オオヤマトンボ♂羽.gif _MG_0807オオヤマトンボ♂羽.gif _MG_1020ヤマサナエ未熟♂201.gif
         オオヤマトンボ♂羽化              ヤマサナエ未熟♂

   _MG_1039シオヤトンボ♂産卵.gif  _MG_1158ヨツボシトンボ♂201.gif  _MG_1165モートンイトトンボ.gif
    シオヤトンボ♂       ヨツボシトンボ♂    モートンイトトンボ未熟♂

   _MG_1172オオイトトンボ♂201.gif  _MG_1149ウスチャコガネ+サワ.gif  _MG_0907エビネラン2012・4・.gif
    オオイトトンボ♂      サワオグルマ       エビネラン

 四万十川トンボ池では成虫越冬トンボが、行きつけの渓流でもムカシトンボが生殖活動期を迎えています。

   _MG_0686トンボ池2012・4・19.gif  _MG_0681ホソミイトトンボ越.gif  _MG_0671ホソミオツネントン.gif
    四万十町トンボ池   ホソミイトトンボ越冬型♂ ホソミオツネントンボ産卵

   _MG_1234ムカシトンボ♂2012.gif  _MG_0819ムカシトンボ産卵(.gif  _MG_1234ムカシトンボ♂2012.gif
  ムカシトンボ♂探雌飛翔    同 産卵         同 ♂捕食休止

   _MG_0742クロサナエ♂羽化201.gif  _MG_1222アサヒナカワトンボ.gif  _MG_1209キシツツジ2012・4・.gif
    クロサナエ♂羽化    アサヒナカワトンボ♀    キシツツジ


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イベント情報・お知らせ
トンボ王国のホームページはこちらからどうぞ
www.gakuyukan.com/

『中国・四国のトンボ図鑑』 割引頒布について
トンボと自然を考える会の会員の方を対象に割引頒布を実施させて頂けることになりました。
税込み価格3,675円のところ、あきついお四万十川学遊館・売店コーナーでは税込み価格3,150円でお分けさせて頂きます(ご購入の際には、必ず会員証をご提示下さい)。
また、宅配を希望される方は、税・送料込み3,400円とさせて頂きたく、必要額を本会郵便口座(01630-5-35218)にお振込み下さい。1週間ほどでお届けできます。

催しのお知らせ
 ○花のある昆虫写真展
内容:撮影:杉村光俊。花の周りで活動する昆虫64種をA-3パネルで紹介。
期間:平成24年3月20日〜5月31日。
場所:四万十川学遊館あきついお・多目的ホール。
入場:無料(ただし、「四万十川学遊館あきついお」入館料が必要)。
昨年夏休みに開催した「花のある昆虫写真展」の第二弾で、志国高知龍馬ふるさと博・花会場として、最後を飾る催しです。
ここ数年間に撮りためていた作品の中から、前回未出展の64点を掲示させて頂きました。
今回の展示作品選別に当たり、花は1種1作品、昆虫についても極力同様の方針で臨みました。ベニシジミやホシホウジャクなど、様々な花に飛来してくれる昆虫では、それなりに鑑賞に堪えうると思われる作品が複数あるものの、先述のような条件を持ち出してしまうと、数年分のストックではかなり厳しいものがありました。
そこで今回は「この程度なら自分でも撮れる」ということで、花のある昆虫写真撮影に挑戦して下さる方が増加することを期待する写真展、とさせて頂きたいと思います。

「ネーチャーフォト研究会」メンバー募集中
トンボと自然を考える会会員、または四万十川学遊館年間パスポート所有者を対象として、トンボ自然公園内で見られるトンボや花などの撮影案内、作品展示会(年1〜2回)、研究会会員の撮影技術向上と親睦を深めることを目的とした勉強会等を行います。
撮影されたい動植物の時期や場所の問い合わせへの対応、撮影時のコツ等を職員がアドバイスさせていただきますので、多くの方々のご参加をお待ちしています。
お問い合わせは、トンボと自然を考える会事務局 池澤まで。

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プロフィール

Author:杉村光俊
1955年高知県中村市(現四万十市)に生まれる。
1985年(社)トンボと自然を考える会常務理事
日本蜻蛉学会会員
トンボ生態写真家

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